20年で非正規雇用プラス1000万人はどこから来たのか?

正社員ポジションはどこへ? - Chikirinの日記
なんだこりゃ?
自分の得たい結論を導き出すのに都合の良い計算してるだけにみえるんだけどな。。。

よい機会なので、日本の労働状況について自分なりに考えてみる。

検証したいところはたくさんあるが、
ネタ元は『20年で非正規雇用プラス1000万人はどこから来たのか?』
を分析せず、世代間格差の話に突入してる。
これを明確にしないと話が始まらないんじゃないか?と感じたので、これを調べてみた。

統計データは以下から拝借
統計局ホームページ/人口推計
統計局ホームページ/労働力調査
用語の解説(PDF:41KB)(統計局ホームページ/労働力調査)

まず、このグラフから。
1997年と2007年の労働力に関連している項目をピックアップしてグラフ化した。
グラフ中の小さな赤字は増加数。

気になるのは、欄外の赤字部分
パッと見て思うのは、全て増加しているが、+500ぐらい、1000ぐらい、1500ぐらいと
増加幅がいろいろある点。これらの意味を考えてみる。
(雇用とか就業者とかの定義を把握する)

黄色い部分は、グラフ中の数字を取ってきた。
で、注目すべきは*自営がマイナス*になっている点。
(就業者数=自営+雇用であるが、ネタ元はこのことを考慮していない)
ここまでは、数値を並べただけなので、誰がやっても同じ結果が得られるだろう。

この数字からストーリーを考えてみる。

  • 労働力(実際働いている人+働く意思はあるが職がない人)は20年で645万人増えた。
  • 自営業は衰退し537万人が雇用される側となった。
  • つまり、雇用者1000万人とは「労働力純増500万+自営業からの流入500万人」となる。
  • 正規雇用増は無いに等しく、1000万人はほぼそのまま非正規雇用されている。

さらに書くと、

  • この20年で労働力は増えたが、企業は正規雇用を追従して増加させることはできなかった。維持することで精一杯。
  • 正規雇用を守る為のしわ寄せが零細企業を直撃。
  • 同様に、20年で新たに増加した労働力も行き場は非正規雇用しかなかった。

# 継続的な数字を見ないことにはなんともいえないので、
# 20年前の数値と*だけ*比較しても、真実は見えない可能性が高いと思う。
# 非労働力が圧倒的に増えてる点が実は一番認識しておくポイントでしょ。